2012年6月8日金曜日

ひとつのサイクル

美容室に行ってきた。いつものことだが憂鬱だった。美容師さんとの他愛もない会話が苦手だからである。akiさんはそういうのが好きらしい。
「黙ってるのも気まずいし…」「別に気まずくないもん」
きっと話題の引き出しが多い人には楽しいひとときなのだろう。私が嫌だ嫌だとしつこく言うので、しまいに「オレ、何か変な人と結婚したのかな…」と言い出される始末。まあ、残念ながら。

今行っているところでは、ずっと担当の人は固定である。特に何が気に入ったから、というわけでもないが、インターネットで予約したら自動的に固定されていた。そもそもこの美容室にしたのが、初回以降は電話でなくインターネットで予約が済ませられるから、というコミュニケーション嫌いらしい理由である。ネット予約の方が美容室側も楽だと思うんだけどな、と自分を正当化。

そんなこんなで渋々美容室へ。美容師さんに、前回来店したときの王将の話題を振られてびっくりした。その時の話は、近所の王将が全国一の来店客数を誇っている、とか、王将は無性に食べたいときに食べに行く、などという話。そこから始まって、食べ物の話題が多かった。とは言っても、ほとんど美容師さんが喋っていたのだが。銀だこのたこ焼きの油でカリッと揚がった感じより、イオンの中にあるたこ焼き屋のフワッとした感じが好きだとか。一方、私は「大阪出身なんで、たこ焼きは自分で作る派です!」などと話題を広げるでもなく、「そうなんですねー」とか。

パスタが好きだと言ったら、どういうソースが好きかと訊かれたので、「バジルです」と答えたら、「ああ、いいですよね〜」「20代のときのマヨネーズ並に色んなものに使ってますよ」「ラーメン屋のチャーシューみたいに、バジルも追加できたらいいのに」と色々な言葉が返ってきた。なお、私はそういった反応に「えへへ」とはにかんでいただけの模様。

そういえば、科学界のインディ・ジョーンズの話もしていた。そんな名前、私は初めて聞いた。「決まった番組しか見ないもので…」「決まった番組というと?」「今、『渡る世間は鬼ばかり』の再放送を見てるんですけど」…何だろう、この受け止め切れない感じは。

髪のブローも終わって、最後に「このあとどこか行くんですか?」と訊かれ、(ノーメイクのこんな適当な格好でどこへ行けるというのだろう)と思いつつも、「いえ、特には…」と答えたら、「そういう何か無になる時間みたいなのも必要ですよね!」と言われた。私の反応の薄さではそう言うしかないのだろう。こだわりも趣味もなくて申し訳ない気がした。《最初に戻る》

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